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バナー広告とは?仕組みから効果的な活用ポイントまで基本を押さえよう
デジタルマーケティングの経験が浅いうちに担当者になり、「バナー広告という言葉は知っていても詳しいことはわからない」という方もいるのではないでしょうか。
デジタルマーケティングを担当するのであれば、広告運用において重要なポイントとなるバナー広告について、基本からしっかり覚えたほうがよいでしょう。
この記事では、バナー広告とは何かをはじめ、バナー広告のメリットやデメリット、バナー広告の種類やリスティング広告との違い、作成方法や費用について解説します。バナー広告を効果的に活用するポイントも詳しく解説しますので、参考にしてください。

目次
バナー広告とは画像や動画を使ったインターネット広告のこと
バナー広告とは、バナー:「Banner」(旗・のぼりの意味)という言葉のとおり、旗のような長方形の画像で表示する広告を指します。
バナー広告は画像内のテキストやイラストでユーザーに広告内容を訴求し、バナーをクリックすると、画像に設置してあるリンク先に遷移する仕組みです。
広告媒体ごとに横長、正方形、縦長など、各種のサイズがあり、画像や動画を用いて配信できます。テキストのみの広告と比較して視覚的なインパクトが強く、訴求力が高いのが特徴です。
バナー広告のメリット3つ
画像や動画が使えることで訴求力が高くなるバナー広告には、3つのメリットがあります。
認知度向上が期待できる
バナー広告は、Webサイトやアプリの視認性が高いエリアに表示されるため、多くのユーザーの目に留まります。そのため、たとえクリックされなくても、企業名やブランド名、商品名の認知度を向上させる効果が期待できるでしょう。
さらに、特定のターゲット層に向けて広告を配信できるため、狙った層に効率的にアプローチ可能です。これにより、不要な広告費の発生を抑えながら、より適切なユーザーに訴求することができます。
購入数の増加につながる
広告内容がターゲット層の関心にマッチしている場合、クリック率が上がり、結果としてランディングページへの訪問者数が増加します。その結果、購買へとつながるケースも多く、販売促進に寄与する点がバナー広告のメリットの一つです。
ただし、単に広告を出せば売上が上がるというわけではありません。ターゲットと広告を表示するメディアのユーザー層が合致していることが重要なポイントとなるため、ターゲットの行動傾向を分析し、適切な掲載先を選ぶことが不可欠です。
信頼性を高められる
広告が掲載されるメディアの信用度が高い場合、その信頼性は広告主のイメージにも影響を与えます。つまり、評判の良い媒体に広告を出稿することで、企業や商品、サービスに対する信頼感を高めることが可能です。
さらに、バナー広告はWeb広告のなかでもコストが比較的高い部類に入ります。継続的に掲載することで企業の知名度が向上し、「経営基盤のしっかりした会社」という印象をユーザーに与え、安心感を提供できる点もメリットといえるでしょう。
バナー広告のデメリット2つ
バナー広告は訴求力が高く、メリットが多いものの、デメリットもあります。
バナー作成に時間がかかる
効果的なバナー広告を作るには、デザインや配色、メッセージの訴求力などを総合的に考慮しなくてはなりません。そのため、完成までに最低でも1週間程度かかるのが一般的です。
さらに、修正が発生すると追加でさらに1週間ほどの時間が必要になることもあります。
CVRが低いこともある
バナー広告を目にするユーザーのほとんどは、広告主のサービスに対する具体的なニーズをまだ持っていません。
そのため、仮に広告をクリックしたとしても、LP(ランディングページ)だけで購買意欲を十分に高めるのは難しいでしょう。結果としてCVR(コンバージョン率)は低くなりがちです。
また、そもそもバナー広告のクリック率自体が低いため、すぐに成果へと結びつかない点もデメリットの一つといえます。
バナー広告の種類
バナー広告には純広告と運用型広告の2種類があります。ここでは、それぞれの特徴について解説します。
純広告
純広告とは、特定の広告枠を事前に購入し、決められた場所に掲載するタイプのWeb広告です。枠を買い取る仕組みのため、確実に広告が表示されるのが特徴です。
掲載場所や期間、配信量があらかじめ決まっているため、どれくらいのユーザーにリーチできるかが事前に予測しやすく、運用の手間を抑えられる点がメリットです。
ただし、広告枠のあるWebサイトを訪れるユーザーが対象となるため、ターゲット層の細かな設定はできません。また、掲載後にターゲティングを調整するといった柔軟な運用ができない点も、デメリットとして挙げられます。
運用型広告
運用型広告は、特定の広告枠を確保して表示する広告ではなく、さまざまなWebサイトの広告枠にランダムで表示される広告を指します。
広告の掲載場所は、必ずしも希望するWebページに掲載されるわけではなく、バナーの表示位置も広告主が直接決めることはできません。
しかし、ターゲット層の性別・年齢・地域などを詳細に設定できるため、適切なターゲティングを行なえば、大きな成果が期待できます。
バナー広告とリスティング広告の違い

バナー広告とリスティング広告は、それぞれ広告の形式や表示場所に違いがあります。
バナー広告は画像や動画を用いた形式で、Webサイトのトップページやサイドバー、SNSのフィードなどに表示されます。Webサイトを訪れたユーザーに対して視覚的に訴求できるため、多くの人の目に触れやすく、広範囲にアプローチできる点が強みです。
一方、リスティング広告はテキストベースで、検索エンジンの検索結果ページに掲載されるのが特徴です。検索キーワードに基づいて関連性の高い広告を配信するため、「検索連動型広告」とも呼ばれます。情報を積極的に探しているユーザーにリーチできるため、関心を持ってもらえる可能性が高いというメリットがあります。
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バナー広告の作成方法
実際にバナー広告を作成する際は、次のような手順で作成していきます。
1.達成したい目標を設定する
最初に、ブランド認知度の向上、商品のプロモーション、リード獲得など、達成したい目的を決めます。
さらに、クリック率やコンバージョン率、ROASなどの指標をKPIとして設定し、成果を測定できるようにしておきましょう。
KPI(Key Performance Indicator)は「重要業績評価指標」の略称で、目標達成までの進捗を数値で把握するために用いられる指標です。KPIを設定することで、ゴールに向けた具体的なプロセスを管理しやすくなります。
2.デザインの方向性を決める
制作の目的やターゲット層をしっかり把握しないままデザインを始めてしまうと、意図と表現にズレが生じる可能性があります。ターゲットの年齢層などによって、フォントサイズや配色の選び方が変わるため、事前に依頼内容や情報を整理しておきましょう。
制作する商材のLP、過去に作成したバナー、競合のデザインなどを調査することで、その商材に適したデザインの傾向や共通点をつかむことができます。
また、ブランドのイメージが確立されている場合、フォントやカラー、ロゴの使用方法に関するガイドラインが設定されていることもあります。それらについても事前に確認し、統一感を持たせたデザインにすることが重要です。
3.テキストや素材を用意する
バナー広告に使用する画像や動画などの素材を用意します。
制作途中で素材を探したり作成したりしていると、作業効率が大きく低下してしまいます。そのため、必要な素材は作成開始前にできる限り用意しておき、素材を配置するだけで完成する状態にしておくと、スムーズに作業を進められるでしょう。
4.デザインを作成する
ブランドのロゴやフォント、トンマナを統一することで、デザインに一貫性が生まれ、企業や商品の魅力を効果的に伝えられます。
また、広告を出稿する目的に応じて、適切なバナーの種類やサイズを選定することも大切です。バナーの仕様や推奨サイズは広告媒体ごとに異なるため、事前にガイドラインを確認し、最適なフォーマットで作成しましょう。
バナー広告の費用

ここでは、バナー広告を制作・運用するには、どのような費用が必要になるのか紹介します。
バナー広告の制作費用
バナー広告の制作費用とは、広告に使用する画像やデザインなどのクリエイティブ素材を作成するために必要な費用を指します。
社内にデザイナーがいる場合は外部委託する必要がなく、コストを抑えられます。デザイナーがいない場合は、制作会社やフリーランスのデザイナーなどに依頼する分の費用が発生します。
バナー広告の運用・掲載費用
バナー広告を掲載するための費用は、広告の掲載方法や媒体によって異なります。広告の運用には、いくつかの課金方式があり、それぞれ特徴が異なります。
クリック課金(CPC)
クリック課金は、広告がクリックされた回数に応じて費用が発生する仕組みで、「PPC広告(Pay Per Click)」とも呼ばれます。Google、Yahoo!JAPAN、X(旧Twitter)、Instagramなどで採用されている一般的な課金方式です。
広告費の計算方法は「クリック数×単価」となり、単価は「広告のランク×品質スコア」によって変動します。
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インプレッション課金(CPM)
インプレッション課金は、広告が表示されるごとに費用が発生する方式です。クリックされなくても料金がかかる点が特徴で、クリック課金よりも単価が低めに設定されることが一般的です。ただし、商品に興味を持たないユーザーにも表示される可能性があるため、費用対効果を考慮する必要があります。
期間保証型
一定期間、広告枠を確保して掲載する方式です。費用が固定されているため、予算を計画的に管理しやすいのが特徴です。期間中は掲載が保証されるため、安定的な広告配信が可能です。
成果報酬型(アフィリエイト広告)
成果報酬型は、広告が表示されるだけでは費用が発生せず、ユーザーが広告経由で商品を購入したり、サービスに申し込んだりした場合にのみ費用が発生する方式です。このモデルは、コストを抑えつつ成果を重視したい場合に適しています。
また、広告の運用を代理店に依頼する場合は、運用代行費用が別途必要になります。代理店によって料金体系が異なるため、費用対効果を考慮して選定しましょう。
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決められた予算のなかでの広告運用を自社で行なうのは難しいと感じる方もいるはずです。そのような場合は外部に依頼してみるのも一つの手です。
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バナー広告を効果的に活用するポイント4つ
バナー広告を効果的に活用するための4つのポイントを紹介します。
アピールポイントやユーザー像を明確にする
広告には「ブランド認知の向上」「販売促進」「イメージアップ」など、さまざまな目的があります。その目的によって適したデザインが変わるため、広告を作成する前に、何を達成したいのかを明確にしておきましょう。
例えば、卒業旅行向けの広告なら学生を、夏休みのプロモーションなら家族連れを意識するなど、ターゲットが決まれば、適切な訴求ポイントも自ずと定まります。
内容に合わせた素材選びをする
バナー広告では、掲載する画像やイラストが視覚的な印象を左右します。例えば、夏休み向けのキャンペーンならアウトドアを連想させる画像を、豪華クルーズの広告なら船内の様子が伝わる素材を選ぶと、広告内容が一目で伝わりやすくなります。
また、広告を掲載するサイトのデザインや雰囲気にマッチするように、色の選び方やイラストのテイストにも配慮しましょう。
伝えたい情報を絞り込んだレイアウトにする
バナー広告は、情報を詰め込みすぎると視認性が下がり、伝えたいポイントがぼやけてしまいます。
重要なメッセージを強調し、それ以外の情報はシンプルにまとめることで、広告の目的をより明確に伝えましょう。また、フォントサイズや配置にメリハリをつけることで、一目で内容が伝わりやすくなります。
仮説・検証を繰り返しながら運用する
広告を掲載したあとは、クリック数や閲覧数を分析し、必要に応じてデザインやメッセージの改善を行なうことが重要です。
特に、競合広告との違いを意識しながら仮説を立て、効果検証を繰り返すことで、広告のパフォーマンスを向上させることができます。検証の際に有効なのが、ABテストです。
異なるデザインの広告を同時に配信し、どちらの効果が高いかを比較しながら最適なクリエイティブを見つけましょう。
まとめ:バナー広告の制作と運用ならNTTデータ・ウィズにおまかせください
バナー広告は画像や動画を使って視覚的に訴求できるため、テキスト広告に比べ多くのユーザーの目に留まりやすいのが魅力です。しかし、社内にデザイナーがいない場合は、バナー広告の制作に時間と費用がかかるというデメリットがあります。
とはいえ、ポイントを押さえればバナー広告を効果的に活用できるようになります。本記事で紹介した4つのポイントを押さえて、バナー広告を制作するとよいでしょう。
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