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【Web担当者必見】リスティング広告のキーワード選定で成果を最大化させる方法
広告運用を担当している方は、「リスティング広告のキーワード選定はどうやればよい?」「予算を無駄にしないか心配」など、不安に感じていることがあるのではないでしょうか。
リスティング広告を配信する際、キーワードがユーザーの検索意図に合わなければ、不要なクリックが増え、無駄な広告費が発生する原因となります。そのため、適切なキーワード選定が非常に重要です。
本記事では、キーワード選定の手順や選ぶ際のポイント、広告配信後の調整方法などを詳しく解説します。

目次
なぜキーワード選定がリスティング広告の成果を左右するのか
リスティング広告のキーワード選定は、広告の成果を大きく左右する重要な工程です。 適切なキーワード選定を行なうと、ユーザーの検索意図に合った広告を表示でき、クリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)の向上につながります。
例えば、オンラインで家具を販売する企業が「ソファ 通販」や「おしゃれなテーブル オンライン購入」などのキーワードを設定すれば、購入意欲の高いユーザーに広告を届けられるでしょう。
一方で、関連性の低い「ソファ 修理」や「家具 作り方」などのキーワードを選んでしまうと、興味が異なるユーザーが集まり、無駄な広告費が発生してしまう可能性があります。
そのため、広告運用を効果的に行なうには、売上につながるキーワードの選定が欠かせません。
リスティング広告のキーワード選定前の準備

リスティング広告の成果を高めるには、キーワード選定前の準備が重要です。適切な準備を行なうと、ターゲットユーザーの検索意図を正しく把握でき、成果につながるキーワードを選定できます。
ここでは、効果的なキーワード選定を行なうために押さえておくべき3つの準備を紹介します。
ターゲットユーザーのニーズを分析する
リスティング広告で効果的なキーワードを選定するには、まずターゲットユーザーのニーズへの正しい理解が重要です。
例えば、高級スキンケアブランドの広告を運用するにあたり、ターゲットを「品質重視で美容にこだわる30代女性」と設定したとします。
この場合、「安い」「格安」といったワードは、ターゲットのニーズと一致しないため除外するのが無難です。
一方で、「エイジングケア」「成分にこだわったスキンケア」などのキーワードを選ぶと効果的でしょう。
このように、ターゲットの属性や検索意図を深く理解することで、無駄な広告配信を減らし、より効果的にターゲットユーザーへアプローチできます。
口コミやお客さまの声を集める
キーワード選定の精度を高めるには、ユーザーのリアルな声を集めることが大切です。 口コミやアンケートには、商品やサービスに対する潜在的なニーズが含まれているため、丁寧に分析すると最適なキーワードを見つけやすくなります。
ここでは、高級スキンケアブランドの広告運用を例に考えてみましょう。 口コミサイトやSNSで「使い心地が良い」「保湿力が長時間続く」といった評価が多く見られるなら、「高保湿 スキンケア」「しっとり 化粧水」といったキーワードが有効かもしれません。
また、アンケートを実施して購入理由や気に入っている点を詳しく聞くのも有効です。
先ほどの高級スキンケアブランドの例では、「アレルギー成分が入っていないか確認したい」「年齢に合ったスキンケアを探している」などの新たなニーズが浮かび上がる可能性もあります。
競合調査を行なう
リスティング広告で成果を上げるには、競合の動向を分析し、自社の強みを活かしたキーワード戦略を立てることが重要です。
特に検索ボリュームの大きいキーワードは、多くのユーザーにリーチできる反面、競争が激しくなるとクリック単価が上がる傾向にあります。
そのため、競合がどのキーワードで広告を出稿しているのか、また競争が少ないキーワードは何かを調査し、効果的なキーワードを選定しましょう。
また、3C分析やSWOT分析を活用し、競合にはない独自の強みを見つけ、それをキーワード戦略に反映させることも有効です。競合との差別化を意識し、自社の強みを最大限に活かせるキーワードを選定しましょう。
<用語解説>
※3C分析:市場環境を分析して自社の現状を把握するフレームワーク
※SWOT分析:自社の強み・弱みといった内部環境、市場機会・目標達成の障害となる外的な脅威といった外部環境を分析し、自社の現状や課題を把握するためのフレームワーク
リスティング広告のキーワードの選び方
ここでは、リスティング広告の具体的なキーワードの選定方法を、例やポイントを踏まえながら解説します。
軸となるキーワードを設定する
リスティング広告を運用する際は、まず多くのキーワードを洗い出し、そのなかから軸となるキーワードを選定しましょう。
軸キーワードとは、商品やサービスを端的に表す単語やフレーズです。例えば、サロンを運営している場合は「サロン」、カーシェアサービスなら「カーシェア」が該当します。このキーワードをもとに関連キーワードを展開し、広告配信の幅を広げていきます。
キーワードの選定には、Googleの「キーワードプランナー」のような無料ツールが役立ちます。このツールを使うと、月間検索ボリュームや競合性、ページ上部に掲載された広告の入札単価などのデータを確認でき、適切なキーワードを効率良く抽出できます。
参考:Google LLC「キーワードプランナーで最適なキーワード選択」
【初心者向け】キーワードプランナーとは?特徴や機能・導入手順・使い方
サブキーワードを洗い出す
軸キーワードを決定したら、次にサブキーワードを洗い出しましょう。サブキーワードとは、軸キーワードと組み合わせて検索される言葉であり、ユーザーの具体的なニーズを反映しています。
例えば、「エステサロン」を軸キーワードとする場合、「エステサロン 近く」「プライベート エステサロン」などがサブキーワードとして挙げられます。
サブキーワードを効率的に洗い出すには、「ラッコキーワード」のようなツールを活用すると便利です。
ラッコキーワードは、検索エンジンのサジェストキーワードを一覧で取得できるツールであり、ユーザーが実際に検索している関連ワードを素早く見つけられます。
マッチタイプを設定する

マッチタイプとは、登録したキーワードとユーザーの検索語句の一致度を調整し、広告の表示範囲を決定する仕組みです。マッチタイプには、以下の3種類があります。
<マッチタイプの種類と特徴>
マッチタイプの種類 | 特徴 |
完全一致 | 登録したキーワードと完全に一致する語句でのみ広告を表示する |
フレーズ一致 | 同じ意味を持つ検索語句に広告を表示する(語順の違いも許容) |
インテントマッチ(部分一致) | 登録キーワードと異なっても、関連性があれば広告を表示する |
例えば、「エステサロン 小顔」を完全一致で設定すると、まったく同じ検索語句でのみ広告が表示されるのが特徴です。
フレーズ一致では、「小顔になれるエステサロン」のように語順が異なっていても、同じ意味を持つ検索語句であれば広告が表示されます。
また、インテントマッチ(部分一致)では、「フェイシャルケア」や「美肌サロン」など、関連性の高い語句にも広告が表示されます。
マッチタイプを上手に使い分けて成果アップ!3つの種類と適したシーン・有効活用のポイント
除外するキーワードを決める
除外キーワードとは、広告を表示させたくない検索語句を指定し、広告配信の精度を高めるための設定です。
例えば、エステサロンの予約を増やしたい場合、「エステサロン 求人」「エステサロン 資格」「エステサロン 開業」といった検索語句で広告が表示されても、見込み客には届かず、無駄なクリックが発生する可能性があります。
そこでこれらの語句を除外キーワードとして設定することで、予約を希望する見込み客に的確にアプローチするというわけです。
特に、フレーズ一致やインテントマッチ(部分一致)を使用すると、意図しない検索語句で広告が表示される場合があります。そのため、広告配信後も定期的に検索語句を確認し、不要なワードを除外リストに追加しましょう。
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キーワード選定や、競合分析を通じた差別化を自社で行なうためには、専門の知識やノウハウが必要です。「思うように進められない」「難しい」とお悩みの場合は、外部に依頼してみるのも一つの選択肢です。
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リスティング広告で狙うおすすめのキーワードの種類
ここでは、リスティング広告で狙うべきキーワードの種類を3つ紹介します。
単ワード
単ワードとは、1語のみで構成された検索キーワードを指します。 例えば、「釣り」「英会話」「スマートフォン」などが該当し、なかでも検索ボリュームが大きいものはビッグワードと呼ばれます。
ビッグワードは幅広いユーザーにリーチできる一方で、競争が激しく、入札単価が高くなる傾向があります。
指名キーワード
指名キーワードとは、企業名や商品名など、固有名詞を含むキーワードを指します。 例えば、「ABC商事」や「ABCアプリ」などのキーワードです。
このキーワードで検索するユーザーは、すでに企業や商品を認知しているため、購入意欲が高い傾向があります。指名キーワードは競争率が低く、入札単価を下げられるため、広告費を抑えたい場合にも有効です。
ただし、まだ自社を知らない潜在層にはリーチしにくく、新規顧客の獲得には向いていない点には注意が必要です。
かけ合わせキーワード
かけ合わせキーワードとは、複数の単語を組み合わせたキーワードです。より具体的な検索意図に応じた広告配信が可能になります。
例えば、「フィットネスジム 女性専用」「ヘアサロン 銀座 カット料金」など、2~3語を組み合わせると、特定のターゲットに絞った広告を出稿できます。
単ワードと比較すると検索ボリュームは少ないものの、入札単価を抑えやすく、購買意欲が高いユーザーにアプローチしやすいのが特徴です。
リスティング広告のキーワード選定のポイント6つ
ここでは、効果的な広告運用を実現するために押さえておくべき、キーワード選定のポイント6つを紹介します。
1.設定できるキーワードには上限がある
リスティング広告では、設定できるキーワード数に上限が設けられています。例えば、Googleの広告グループでは、アカウントごとに最大500万個のターゲット(キーワードやオーディエンスリストなど)を登録できます。
一方、Yahoo!広告の検索広告では、アカウントごとに最大5万個、広告グループごとに最大2,000個のキーワードを設定可能です。
通常、上限に達することは少ないものの、多くのキーワードを登録する際は優先順位を明確にすることが重要です。
また、キーワードを無計画に追加すると、管理が煩雑になり、広告の効果を正しく分析できなくなる可能性もあります。
2.予算からキーワードの上限数を決める
リスティング広告のクリック単価は、オークション形式で決定されます。
特に、コンバージョン率(CVR)が高いキーワードや緊急性の高い検索語句は、競争が激しく、クリック単価が高騰しやすい傾向があります。そのため、予算に応じて適切なキーワード数を調整し、効率的に運用することが重要です。
特に低予算で広告運用を開始する場合、検索ボリュームの大きいビッグワードばかりを選ぶと、予算をすぐに消化してしまう可能性があります。
その場合は、検索ボリュームは少ないものの、具体的な検索意図を持つロングテールキーワードの活用がおすすめです。ロングテールキーワードを設定すると、コストを抑えつつ、ターゲットユーザーに有効なアプローチが可能になります。
3.同じ検索意図のキーワードを複数設定しない
リスティング広告では、同じ検索意図を持つキーワードを複数設定しないことが重要です。
Google広告には類似パターン機能があり、語順や表記の違いがあっても、同じ検索意図と判断されたキーワードは1つに統合されます。
そのため、「キャットフード 通販」と「通販 キャットフード」のような語順の違いや、「引越し」と「引っ越し」のような表記の違いは、統合すると管理の手間を削減できます。
4.関連性の高いキーワードを設定する
リスティング広告を運用する際は、商品やサービスとの関連性が高いキーワードを優先して設定しましょう。
特にGoogleが推奨するインテントマッチ(部分一致)を使用する場合、関連性の低いキーワードを設定すると、ターゲット外のユーザーに広告が表示され、無駄なクリックが発生する可能性があります。
例えば、エステサロンの広告を運用する際、「エステサロン フェイシャル」や「エステサロン 小顔」などは関連性が高く、適切なターゲットに届きやすいキーワードです。
一方で、「美容院 トリートメント」や「ネイルサロン 人気」などはエステとの直接的な関連性が低いため、広告の効果が低下する可能性があります。
広告運用では、キーワードの抜け漏れを防ぐことも大切ですが、関連性を無視して広げすぎないことも重要です。適切なキーワードを選定し、ターゲット層に確実にリーチできる広告を目指しましょう。
5.競合調査をしてから入札単価を決める
リスティング広告を効果的に運用するためにも、まずは競合調査を行ない、その結果をもとに入札単価を設定しましょう。
入札単価が低すぎるとオークションで競り負けて広告が表示されず、反対に高すぎると費用対効果が低下する可能性があります。そのため、競合の動向を調査し、狙いたいキーワードの相場を把握したうえで、適正な入札単価を設定することが重要です。
また、不動産やリフォームなどの高額商材を扱う業界では、入札単価が高騰しやすいため、適切な予算配分が求められます。
広告配信後も定期的に競合分析を行ない、広告の掲載順位やクリック単価を確認しながら、最適な入札戦略を調整していきましょう。
6.リスティング広告のNGキーワードに注意する
NGキーワードとは、広告で使用が禁止されている語句のことで、これを含む広告は審査に通らず、配信が遅れる原因になります。
代表的なNGキーワードには、他社の商標や企業名、著作権を侵害する可能性のある用語、根拠のない最上級表現(例:「No.1」「最安」「業界最高」など)が挙げられます。
これらのキーワードを誤って使用すると、広告が非承認となるだけでなく、法的トラブルに発展するリスクもあります。
特に、最上級表現を使用する場合は、公的なデータや調査結果を明示しなければなりません。例えば、「顧客満足度No.1」と記載する場合は、信頼できる第三者機関の調査結果を提示する必要があります。
リスティング広告配信後のキーワードの調整方法
リスティング広告は、配信して終わりではなく、継続的にキーワードを調整することが大切です。ここでは、広告配信後に行なうべきキーワードの調整方法について詳しく解説します。
キーワードの入札単価を調整する
リスティング広告の効果を最大化するには、キーワードの入札単価の定期的な調整が重要です。
成果の高いキーワードは、入札単価を引き上げて表示機会を増やすと、コンバージョンを促進できます。
一方で、クリックは多いものの成果につながらないキーワードは、入札単価を引き下げるか、場合によっては停止や除外を検討しましょう。
自動入札を活用している場合でも、除外キーワードの設定やアカウント構造の見直しを定期的に行ない、無駄なクリックを抑えることが重要です。
キーワードを停止・追加する
リスティング広告の運用では、成果に応じてキーワードを停止・追加することも大切です。特に、自動入札を使用している場合、個別のキーワードごとに入札単価を調整できないため、成果が出ていないキーワードを停止し、無駄な予算消化を防ぎましょう。
また、設定していないキーワードでも、マッチタイプの拡張によって、コンバージョンにつながる検索語句が見つかる場合があります。こうした検索語句を新たにキーワードとして登録すると、さらなるコンバージョンの増加が期待できるでしょう。
除外キーワードを定期的に追加する
リスティング広告の無駄なクリックを防ぐためには、定期的に除外キーワードを追加することが重要です。広告配信データを確認し、ターゲットとは異なるユーザーに広告が表示されていないかをチェックしましょう。
例えば、語学スクールの受講者を獲得する目的で広告を配信している場合を考えてみましょう。
この場合、「語学スクール 採用」といった検索語句で広告が表示されると、求職者がクリックし、本来のターゲットとは異なるユーザーが流入してしまいます。その場合は、「採用」を除外キーワードに設定すると、無駄なクリックを防げます。
マッチタイプによっては配信範囲が広がりすぎることもあるため、定期的に検索語句を分析し、不要なキーワードを除外して広告の効率を向上させましょう。
NTTデータ・ウィズのデジタルマーケティングの実例

NTTデータ・ウィズでは、サービス系クライアント様に対し、リスティング広告の機械学習最適化を実施し、顕著な成果を上げています。
具体的には、アカウント設計の見直しと自動入札の導入により、広告コストを抑えながらコンバージョン(CV)数の25%増加を実現しました。また、顧客獲得単価(CPA)は40%改善し、より効率的な広告配信が可能となっています。
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