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リスティング広告のキャンペーン|設定できる項目と適切な分け方

リスティング広告のキャンペーン|設定できる項目と適切な分け方

「リスティング広告のキャンペーンとは具体的にどういうものか」「何を設定できるのかわからない」と感じる方もいるのではないでしょうか。

リスティング広告のアカウント構成のうち、キャンペーンは広告グループを管理しています。日予算や配信地域、配信スケジュールなど、広告運用の基盤となる設定を担っているのが特徴です。

今回は、リスティング広告のキャンペーン設計に関する知識や適切な分け方、成果につながるポイントなどを紹介します。

なお、株式会社NTTデータ・ウィズでは、企業様のデジタルマーケティングを全面的にサポートしております。リスティング広告運用も行なっておりますので、ぜひチェックしてみてください。

リスティング広告の基本構造

キャンペーンについて解説する前に、まずはリスティング広告の基本構造を紹介します。

リスティング広告は、「アカウント」「キャンペーン」「広告グループ」「広告」「キーワード」という5つの要素で構成されています。それぞれの概要は以下のとおりです。

  • アカウント:リスティング広告運用における最上層。ログインメールアドレスやパスワード、支払い情報などを設定する
  • キャンペーン:広告グループを管理する層。日予算や配信地域、配信スケジュールなどを設定する
  • 広告グループ:同じトピックの広告とキーワードをまとめる層。入札単価や除外キーワードなどを設定する
  • 広告:検索画面に表示されるもの。見出しや説明文、リンク先URLなどを設定する
  • キーワード:配信対象を決定するための語句やフレーズ。マッチタイプや入札価格、カスタムURLを設定する

5つの要素のうち、特にキャンペーンは、リスティング広告運用の基盤となる設定を多く含んでいます。

キャンペーンを分けるメリット

1アカウントにつき作成できるキャンペーンは、Google広告で最大1万個、Yahoo!広告で最大100個です。ターゲットや予算などでキャンペーンを分けるのが有効ですが、きちんと設定できていないと、せっかくリスティング広告を配信しても成果にはつながらないでしょう。

例えば、日予算が不足していると、広告表示機会を逃してしまうかもしれません。配信スケジュールや配信地域が適切でないと、ターゲットに広告自体が届かない可能性もあります。

反対に、キャンペーンを適切に分けていれば、効果的な広告運用が可能です。管理しやすくなるというメリットもあります。

リスティング広告を最適化する4つの方法|ケース別対処方法も知って効果的な運用を実現

リスティング広告のキャンペーンで設定できること

ここからは、リスティング広告のキャンペーンで設定できることを1つずつ紹介します。

なお、本記事ではおもにGoogle広告のケースを取りあげており、Yahoo!広告では異なる可能性がある点に注意してください。

リスティング広告の設定方法とは?効果を上げるポイントと注意点

達成したい目標

「新しいキャンペーンを作成」をクリックしたあと、最初に設定するのが「達成したい目標」です。はじめの項目は簡易的なものですが、アカウントをエキスパートモードに切り替えると、以下の項目から目標を選択できます。

  • 販売促進
  • 見込み顧客の獲得
  • ウェブサイトのトラフィック
  • ブランド認知度と比較検討
  • アプリのプロモーション
  • 来店数と店舗売上の向上

どれを選ぶかによって広告設定の細かい内容が変わるため、自社が達成したいものに合わせて選びましょう。

キャンペーンタイプ

どこに広告を出すか決められるのが、キャンペーンタイプです。キャンペーンタイプは、Google広告とYahoo!広告とで選択できる項目が異なります。

Google広告の場合

Google広告の場合は、以下のようなキャンペーンタイプのなかから選択します。実際に表示される項目は、先ほど選んだ目標によって変わります。

  • 検索キャンペーン
  • P-MAXキャンペーン
  • ディスプレイキャンペーン
  • 動画キャンペーン
  • ショッピングキャンペーン
  • デマンドジェネレーションキャンペーン
  • ファインドキャンペーン
  • アプリキャンペーン
  • スマートアシストキャンペーン

今回はリスティング広告のため、「検索キャンペーン」を選択しましょう。

Yahoo!広告の場合

Yahoo!広告の場合は、以下のキャンペーンタイプのなかから選択します。

  • 標準キャンペーン
  • アプリダウンロードキャンペーン
  • 動的検索連動型広告キャンペーン

リスティング広告であれば「標準キャンペーン」を選びます。

日予算(1日当たりの平均費用)

日予算とは、キャンペーンごとに設定する1日当たりの平均費用を指します。日予算を超えた場合、翌日になるまで広告配信が停止されるため注意が必要です。

ただし、1円でも超えるとNGというわけではありません。Googleではタイミングを逃さないよう、クリックやコンバージョンを獲得しやすい日に合わせて予算を調整しています。最大で日予算の2倍まで広告が配信される可能性がありますが、1ヵ月単位で見ると「日予算×30.4(1ヵ月当たりの平均日数)」の金額を超えることはありません。

単価設定(入札単価)

単価設定では、リスティング広告を配信するうえで特に重視したい要素を選択します。広告運営では、選んだ要素の最大化を目指して調整されます。

  • コンバージョン
  • コンバージョン値
  • クリック数
  • インプレッションシェア

ネットワーク

ネットワークでは、広告の配信先を選択できます。Google広告のキャンペーンタイプで「検索キャンペーン」を選択している場合は、「検索ネットワーク」「ディスプレイネットワーク」の2つが表示されます。

検索ネットワークは基本的にGoogleの検索結果を指すため、リスティング広告の場合は検索ネットワークを選びましょう。すぐ下に「Google検索パートナーを含める」という項目がありますが、これにもチェックを入れておくことをおすすめします。

そうすることで、Google以外のWebサイトにも広告を配信できる可能性があるためです。

配信地域や言語

配信地域は「すべての国と地域」「日本」「別の地域を入力する」から選択できます。細かい地域を設定したり、特定の地域を除外したりすることも可能なため、提供する商品・サービスに合ったものを選びましょう。

言語はすでに日本語が設定されているため、別の地域の方へアプローチしたい場合のみ、該当地域の言語を追加します。

配信デバイス

配信デバイスでは、パソコン、タブレット、スマートフォンのうち、どのデバイスに広告を配信させるかを設定できます。特定のデバイスだけに表示させたい場合は、該当するデバイスのみを選択しましょう。

広告表示オプション

広告表示オプションとは、リスティング広告に追加のリンクや住所などを表示できる機能です。見出し文だけでは補えない情報を付け加えられるだけでなく、情報が追加される分、画面占有率もアップします。

上手に活用すれば、クリック率の向上やコンバージョンにつなげられるでしょう。

その他の設定

上記以外にも、以下のような項目が設定可能です。

  • 配信の開始日・終了日
  • 広告のスケジュール
  • 動的検索広告の設定
  • 広告のローテーションに関する設定
  • コンバージョンの設定

など

キャンペーンの分け方の一例

日予算、配信地域、配信する曜日や時間帯は、キャンペーンでのみ設定可能な項目です。そのため、適切にキャンペーンを分けないと、成果につながりにくいリスティング広告となってしまいます。

ここでは、キャンペーンの分け方の一例を紹介します。

ターゲットで分ける

年齢や性別などが異なるターゲットに対して訴求したい場合は、キャンペーンを分けるのが有効です。

例えば、とあるコーヒーショップがリスティング広告を出したいと考えた場合、サラリーマンと学生では訴求内容が異なります。サラリーマンに対しては「目覚めの一杯として」といった訴求で、朝の通勤時間やランチタイムを狙った配信が有効といえます。

一方で、学生に対しては「学生は〇〇円割引」といった訴求で、夕方~夜にかけた配信が有効と考えられるでしょう。

また、ターゲットが変わると、設定すべきキーワードも変わる可能性があります。例えば、がん保険に関するリスティング広告を出したいとき、「子宮頸がん」「乳がん」のようなキーワードを入れるのは、女性をターゲットにする場合のみです。

予算で分ける

商品・サービスによってかけたい予算が異なる場合も、キャンペーンを分けたほうが良いでしょう。同じキャンペーンにひとまとめにしてしまうと、個別での予算管理ができなくなります。

費用による集客効果の違いを分析したいときは、片方の予算を多めに、もう片方の予算を少なめにするとよいでしょう。最適な費用はキーワードによって異なるため、分析結果をもとに調整していくのが理想的です。

配信時間で分ける

「期間限定商品を販売する」「週末に特定の広告を表示させたい」などの場合は、配信時間を分けるのが有効です。特定の広告に対する効果を分析できるため、次の機会に活かしやすいでしょう。

商品購入やお問い合わせにつなげるには、配信する時間帯を工夫することも重要です。

キャンペーンを細かく分けすぎないよう注意

上記のように適切にキャンペーンを分けることは大切ですが、だからといって細かく分けすぎるのもおすすめできません。キャンペーンごとの日予算が少なくなり、細かく分けるほど運用の手間もかかってしまうからです。

以前は、「1キーワード1広告グループ」のように細かく分けて管理するのが主流でした。しかし、現在はできる限りシンプルな構造にすることが重要になっています。

キャンペーンを細かく分けすぎるとデータも分割されてしまうため、機械学習が進みにくくなります。分けるべきもの以外は、なるべくまとめるようにしましょう。

広告の運用はプロにお任せ!

「キャンペーン設定が複雑で難しい」「慣れるまでに時間がかかる」そんなお悩みがある場合は、広告運用を専門のプロに任せるのも一つの手です。

NTTデータ・ウィズはNTTデータグループの一員として、実績豊富なコンサルタントが確かな運用力でお客様のマーケティングを支援します。

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成果につながるキャンペーン設計の3つのポイント

成果につながるキャンペーン設計にしたいなら、以下の3つのポイントを押さえるよう心がけましょう。

目標を明確にする

キャンペーンを設定する際は、目標を明確にすることが大切です。

「リスティング広告のキャンペーンで設定できること」の見出しでも挙げたように、キャンペーン作成時は最初に達成したい目標を設定します。自社の状況に合った目標を選ぶことで、Googleはその達成をサポートする機能を表示してくれます。

明確な目標を立てるととるべき行動が見えやすくなり、リスティング広告の運用方法も変わってくるでしょう。

また、「お問い合わせを◯件獲得する」のような具体的な数値目標を設定しておけば、配信成果の適切な評価にもつながります。

定期的にチェックして改善を繰り返す

キャンペーンは、一度作成したら終わりではありません。成果を生み出し続けるには、定期的にチェックして改善していくことが求められます。

そのため、PDCAサイクルを回し、より一層成果をあげられるよう取り組みましょう。A/BテストやROI(投資利益率)の算出なども有効です。

リスティング広告でのA/Bテストのステップ|基本的なステップと成功させるポイント
ROIとは?投資効果を測る重要指標の意味と計算方法・活用シーン

競合を分析する

競合他社が配信しているリスティング広告の分析も大切です。

出稿キーワードや掲載順位、広告文などをチェックしていくと、「自社特有のアピールポイントは何か」「設定をどのように見直すべきか」などが見えてきます。競合他社と比較したからこそ、得られる気付きもあるでしょう。

競合他社よりもターゲットに深く刺さる広告が配信できれば、コンバージョンにつながる可能性が高まります。

Web広告運用に競合調査が必要な理由!調査手順と成果につなげるためのポイント

リスティング広告最適化による弊社の事例

NTTデータ・ウィズは、サービス系クライアント様へ向けて、リスティング広告のアカウント設計の見直しおよび自動入札の導入を行ないました。その結果、コストを抑えつつコンバージョン数を25%も増加することに成功しました。

CPA(1件のコンバージョン獲得にかかった費用)も40%改善され、獲得効率が大幅に改善されたといえるでしょう。

このようにNTTデータ・ウィズでは、リスティング広告運用をはじめ、Webサイト制作・改善、マーケティング分析まで一気通貫したサポートを行なっております。リスティング広告のアカウント構成やキャンペーン設計についてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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日予算を見直す際に考えるべきこと

最後に、日予算を見直す際に考えるべきことを解説します。

状況によっては設定した日予算を超える場合もある

検索状況は毎日変動しています。そのため、Googleではタイミングを逃さないよう、最大で日予算の2倍の金額まで広告を配信できる仕組みになっています。設定した日予算を超える日が続く可能性もあるため、気を付けましょう。

ただし、「日予算×30.4(1ヵ月当たりの平均日数)」を超える金額を請求されることはありません。例えば、日予算を2,000円と設定した場合、1ヵ月当たりの予算は6万800円です。コンバージョンを獲得しやすい日は広告費が4,000円になったとしても、そうでない場合は日予算より抑え、最大で6万800円になるよう調整されます。

まれに「日予算×30.4(1ヵ月当たりの平均日数)」の金額を上回ることがありますが、上限を超えた分についてはGoogleが負担してくれます。

インプレッションシェア損失率(予算)が高い場合の対処法

インプレッションシェア損失率(予算)とは、広告表示回数のうち、1日の上限予算が不足していたことで広告が表示されなかった回数の割合を指します。この数値は、想定以上に予算を消化していた場合に高くなってしまいます。

状況を改善するには、以下のような対策で日予算を調整するのが有効です。

  • コンバージョンの獲得が見込めないキーワードの出稿停止
  • 除外キーワードの追加
  • 入札単価の引き下げ

など

予算消化率が低い場合の対処法

予算消化率とは、配信の開始日から現在までに消化された予算の割合です。想定よりもインプレッションやクリックが少ない状態だと、予算消化率は低くなってしまいます。

状況を改善したいなら、以下のような対策で成果を生み出せるように努めましょう。

  • 検索ボリュームが多いキーワードへの変更
  • マッチタイプの変更
  • 入札単価の引き上げ

など

まとめ:リスティング広告のキャンペーン設計を最適化して効果的な広告を配信しよう

リスティング広告のキャンペーンは、広告グループを管理する層です。日予算や配信スケジュールなど、リスティング広告運用の基盤となる設定を多く含んでいるため、適切に分けることで効果的に配信できます。

「どのように設計すればいいのかわからない」とお困りの場合は、専門の会社へ相談するのがおすすめです。NTTデータ・ウィズでは、Webサイト制作、リスティング広告運用、マーケティング分析といった一気通貫のご支援が可能です。

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