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ECサイトにおけるリスティング広告|効果を最大化させるためのポイント

ECサイトにおけるリスティング広告|効果を最大化させるためのポイント

顕在ユーザーに対して効果的なアプローチを行なえるリスティング広告は、ECサイトとも相性が良い広告です。商材により向き・不向きはありますが、ニーズやターゲットが明確な商材は、効率良くコンバージョンを増やせます。

今回は、ECサイトにおけるリスティング広告のメリットや効果的な活用方法、運用上の注意点を解説します。これからリスティング広告を始める方、リスティング広告に課題を感じている方は、ぜひお役立てください。

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リスティング広告はECサイトへの集客に効果的

リスティング広告とは「Google」「Yahoo!JAPAN」などの検索エンジンにおいて、検索結果に表示されるテキスト形式のWeb広告です。ユーザーの検索キーワードにマッチした広告が表示されるため、検索連動型広告とも呼ばれます。

リスティング広告は、キーワードの設定でユーザーニーズに直接アプローチして商品ページへ誘導できるため、ECサイトへの集客に大きく貢献します。また、すでに一定のニーズがあるユーザーを対象に広告を表示するため、コンバージョンにつながりやすいことも特徴です。

なお、リスティング広告の費用は、ユーザーが広告をクリックした段階で発生するクリック課金が一般的です。広告出稿自体には費用がかからないため、Web広告のなかでも高い費用対効果が期待できます。

リスティング広告のやり方は?開始の手順や効果的な運用方法

ECサイトにおけるリスティング広告のメリット4つ

リスティング広告は、すでに商材に興味のあるユーザーを対象にしているため、ECサイトと相性が良いとされます。ECサイトでリスティング広告を活用するメリットは以下の4つです。

ユーザーニーズに応じた商材へ誘導できる

リスティング広告の大きなメリットは、顕在ユーザーに直接アプローチできることです。

すでに検索行動に入っているユーザーであるため、商材に合わせたキーワードを設定することで、ニーズに合った広告を表示し、自社のECサイトに送客できます。

また、商品名やブランド名からECサイトへの流入を促せるため、購入意思のあるユーザーを逃しません。キーワードを通じて、自社サイトの利用がないユーザーへもアプローチが可能です。

商材に応じて広告の掲載頻度や内容をコントロールできる

リスティング広告は、ユーザーの需要に応じて出稿頻度や広告内容、出稿タイミングをリアルタイムでコントロールできることも、ECサイトにとって大きなメリットです。

ECサイトでは、ニュースやトレンド、季節などの影響を受ける商材も多いでしょう。リスティング広告は、出稿すれば審査後すぐに掲載が開始されます。ユーザーの需要が高まっているときに広告を配信することで、費用を抑えつつ売上の拡大を狙えるでしょう。

SEO対策のように、検索結果のアップデートを待つ必要なく検索結果ページに表示されるため、機会損失を抑えられるのもメリットです。

また、リスティング広告は必要なときにすぐに配信できることから、売上を上げたいときに広告を配信して売上アップを図るといった使い方も可能です。

広告色を感じさせず自然にユーザーアプローチができる

リスティング広告は、自然検索結果の上部や下部に表示されます。

表示には「広告」や「スポンサー」が併記されますが、検索結果と似た形式でタイトルとURL、広告文が表記されます。検索結果に近い広告文を掲載することで、広告色を感じさせずにユーザーへのアプローチが可能です。

ただし、広告の表示場所が決まっているため、リスティング広告の存在を認識しているユーザーには避けられることもあります。それでも、検索結果の1位よりも目立つ位置に表示されるため、一定のアプローチ効果が期待できるでしょう。

他媒体と組み合わせやすい

リスティング広告は、検索順位の上昇を待つことなくユーザーの目に留まる位置に自社のページを表示できるため、ほかの媒体と組み合わせた広告展開がしやすいこともメリットです。

例えば、SNSやほかのWeb広告での露出を増やしたり、メディアで取り上げられたりして多くの人に認知される機会があると、興味を持ったユーザーは検索行動に出ます。

露出のタイミングに合わせてリスティング広告を出稿しておくことで、検索したユーザーを自社の商品ページに効率的に誘導できます。

リスティング広告のメリットとは?効果的な使い方や注意点

リスティング広告に適したEC商材の特徴5つ

リスティング広告は商材によって向き・不向きもあります。ここではリスティング広告に適した商材の特徴を5つ紹介するため、運用の参考にしてください。

ターゲット層がはっきりした商品

リスティング広告は、検索キーワードに加えて、ターゲットとなるユーザー属性を細かく指定して配信できます。広告出稿の際にターゲット設定できるおもな項目は以下のとおりです。

  • 年齢、性別
  • 世帯収入
  • 子どもや配偶者の有無
  • 就業状況
  • 住宅所有状況
  • 興味や関心、習慣 など

そのため、年代や悩みなど、ターゲット層がはっきりしている商材は、対象者を限定して配信できます。例えば、エイジングケア用の化粧品を40代以上の女性にのみ表示させることが可能です。

購入に至りやすいユーザーのみを対象に流入を促せるため、コストを抑えた広告運用を行なえます。

高単価商材

高単価商材は、広告費用がかかっても商品の販売により回収できるため、リスティング広告に適しています。例えば、以下のような商材です。

  • 自動車
  • 不動産
  • 高級腕時計
  • 宝飾品
  • 高級ブランド製品

ECサイトのコンバージョン率の目安は1~3%程度です。リスティング広告のクリック単価はキーワードにより変動しますが、平均は80~1,000円程度とされます。

つまり、1クリック100円のキーワードでコンバージョン率が1%とするなら、クリック100回で1購入が発生することになるため、1万円の広告費用が発生します。これでは単価の安い商材の場合、赤字となってしまいます。

一方で100万円の商材であれば、1クリック1,000円のキーワードでも費用は10万円であり、十分に利益を確保できます。

競合の多いキーワードほどクリック単価も高くなるため、ある程度高単価の商材でなければ、リスティング広告の効果的な運用はできません。

また、高単価商品は顧客層が明確でターゲティングがしやすい点も、リスティング広告に向いています。

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リピート率の高い商材

たとえ低単価の商材でも、リピート購入が期待できる商材であれば広告費用の回収ができるため、リスティング広告も有用な手段となるでしょう。

具体的には、化粧品や健康食品、ウォーターサーバーの定期購入などが挙げられます。

1回の購入金額は数千円程度と少額でも、定期購入であれば年間購入費用はその12倍です。顧客によっては何年も利用してもらえる可能性もあるため、購入回数を重ねるほど大きな費用対効果が期待できます。

顧客がその企業と取引を開始・終了するまでに企業が得られる利益をLTV(Life Time Value)といいます。リピートが期待できる商材は、1回限りの購入を基準にリスティング広告を検討するのではなく、LTVをもとに考えることが大切です。

他社より優位性のある商材

他社より優位性のある商材も、リスティング広告に適しています。

ECサイトで購入するユーザーは、日常的にインターネットで検索を行ない、より良い商品を選ぼうとします。そのため、優位性が明確にわかる商材は、他社と比較した結果、購入につながる可能性が高いでしょう。

自社にしかない商材も、リスティング広告との相性が良好です。商材と関連するキーワードで検索しているユーザーに商材の独自性を訴求することで、ユーザーの関心を引きやすくなります。

認知度が高い商材

認知度が高い商材は検索される機会が多いため、リスティング広告を出稿すれば検索結果に表示される回数が増え、多くの人にアプローチが可能です。

また、認知度が高ければ、商品名や会社名で検索するユーザーも多くいます。自社が商標を持つ商品ともなれば、他社では広告文に使用できないなどリスティング出稿に制約があります。

商品名や会社名の指名キーワードで広告を出稿すれば、クリック単価を抑えられ、費用対効果の高い広告運用が可能です。

ECサイトがリスティング広告で最大効果を得る6つのポイント

リスティング広告で最大効果を得るために、押さえておきたいポイントは以下の6つです。

3C分析を行なって広告戦略を立てる

リスティング広告は、出稿時の設定により、ターゲットを定めた広告運用ができます。

このメリットを活かすためには、3C分析を行なって自社と競合、顧客の立ち位置を把握し、商品特性に合った広告戦略を立てることがポイントです。

ユーザーの検索意図を把握し、どのような訴求や差別化ができるのかを考えて、出稿キーワードや広告文を作成しましょう。

このとき、ユーザーのデバイス割合にも配慮が必要です。顧客層によっては、スマートフォンユーザーを対象とするほうが効率的な場合もあります。

リスティング広告は、デバイスによる入札単価調整ができるため、ユーザーの多いデバイスに対して単価を上げ、多く広告を表示させるという施策が可能です。

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複数のKPIを設計する

リスティング広告は入札制で、競争率の高いキーワードへの出稿はクリック単価が高くなります。一方、コンバージョンに結びつきにくいキーワードは低価格ですが、表示の優先度は低くなります。

広告運用では、効果測定に1件のコンバージョンを獲得するためにかかった費用を表す、顧客獲得単価(CPA)がKPIに多く用いられます。しかし、顧客獲得単価だけを重視して運用すると、ECサイトの商材によっては検索数の多い人気キーワードなどを避けることになり、出稿できるキーワードが限られるでしょう。

その結果、表示回数を確保できず、機会損失が起こることもあります。

リスティング広告は、顕在ユーザーで購入につながりやすい層が対象です。顧客獲得単価以外に顧客生涯価値(LTV)や新規顧客獲得単価(CPO)などにも注目し、獲得したいユーザー層ごとにKPI設計をするとよいでしょう。

適切なキーワードに広告を出稿する

リスティング広告は、適切なキーワードに対して出稿できなければ、広告による集客効果は期待できません。ユーザーがどのようなワードで検索しているのかを把握し、出稿キーワードを選定しましょう。

また、成果につながらないユーザーの流入を防ぐために、除外キーワードを設定しておくことも重要です。

例えば、ECサイトでは「採用」「IR」「株価」などで検索するユーザーは、商品を検討しているユーザーではありません。これらのワードを除外することで、不要な流入を防ぎ、余分な広告費の発生を抑えられます。

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広告文の質を向上させる

リスティング広告でユーザーが目にするのは、基本的に文字による広告文言のみです。画像や動画に比べるとインパクトは少ないため、ユーザーの需要に合った魅力的な広告文を作成する必要があります。

また、広告文の質は、広告ランクにも影響します。広告文の質を向上させることで、広告の表示順位を上げられるため、広告効果が高まるでしょう。

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ECサイトの質を向上させる

せっかくリスティング広告から自社サイトへの流入を得られても、遷移したページにユーザーが求める情報や商品がなければ、早期離脱となりコンバージョンにはつながりません。

ユーザーに商品の魅力を伝えられるよう、ECサイトの質を向上させることも有効です。広告遷移先の品質を上げれば、広告ランクも向上します。

また、ビジュアル面や情報面と併せて、ユーザビリティにも配慮することが大切です。

PDCAを回す

リスティング広告は、広告表示回数(IMP)やクリック率(CTR)のほか、Google アナリティクスなどのツールとの組み合わせでさまざまなデータを取得できます。データに基づいて計画し、効果測定を行なって改善していくことが可能です。広告を出稿して終わりにするのではなく、PDCAを回すことが大切です。

定期的な分析により、クリックやコンバージョンの低いキーワードの改善、ターゲティング設定などの調整を行ない、改善を図りましょう。

また分析の結果、想定した効果を得られていない場合は、計画の部分から見直すことも大切です。

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ECサイトのリスティング広告運用における注意点

最後に、ECサイトがリスティング広告を運用する際の注意点を紹介します。リスティング広告の運用に失敗しないために押さえておきましょう。

アカウント設計は戦略的に行なう

ECサイトは、取り扱い商品数が多いと、多数のキャンペーンや広告グループ、キーワードを設定することになるでしょう。広告管理をスムーズに行なえるよう、戦略的にアカウントを設計する必要があります。

特にECサイトの場合、サイト名・ブランド名を含む指名キーワードと商品に関連する一般キーワードは分けて運用する、商品ジャンルで広告グループを分けることが重要です。広告グループを適切に分けることで、ターゲット層に応じた広告配信ができます。

また、リスティング広告では自動入札を利用できます。入札の精度を高められるよう、機械学習を進めやすいシンプルな構造にするのがおすすめです。

コストを抑えすぎない

リスティング広告は少額から出稿できます。しかし、費用を抑えようと入札単価の低いキーワードにばかり出稿すると、表示機会を確保できず、期待する成果を得られないでしょう。

また、表示回数が少ないとデータの蓄積が難しく、分析の精度が落ちるおそれがあります。

無駄なコストを抑えて運用することは重要ですが、予算を絞りすぎず、運用しながら最適解を見つけるようにしましょう。

リスティング広告のみに頼りすぎない

リスティング広告は即効性がありますが、参入する企業も多いため、人気のキーワードでは広告費用が高額になりやすいのが難点です。クリック単価は全体的に上昇傾向にあります。

また、リスティング広告は検索ユーザーにしか表示されません。ニーズが明確な顕在層向きであり、潜在層へのアプローチが難しいデメリットもあります。

そのため、広告をリスティングのみに頼らず、ディスプレイ広告やリターゲティング広告、SEO、コンテンツマーケティングなど、ほかの広告媒体と併用することも大切です。これらの広告は、リスティングにより獲得が難しいユーザーにもリーチできます。

自社運用の場合はECサイトの管理にかける時間が減るリスクがある

リスティング広告の運用には分析や改善が不可欠で、効果を出すには専門的な知識が求められます。また、継続して時間をかけて取り組まなければなりません。

リソースが限られる企業では、広告運用に手を取られ、ECサイトの管理や運用にかけられる時間を割いてしまうおそれがあります。そうなると、ユーザーにとって魅力的なページを作れず、結果としてコンバージョンを逃しかねません。

自社でのリスティング運用が難しい場合は、広告運用を社外に依頼することも検討しましょう。

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まとめ:ECサイトの売上アップにリスティング広告を活用しよう

リスティング広告は、ECサイトの集客にも活用できます。

商材とユーザーニーズを合致させられる、自社で掲載頻度や内容をコントロールしやすいといったリスティング広告のメリットを利用して、キーワードの絞り込みや広告文を向上させることで、効率良くコンバージョンを獲得できるでしょう。

リスティング広告の運用は自社でも可能ですが、工数をかけずにより高い効果を上げるには、運用代行への依頼がおすすめです。

NTTデータ・ウィズでは、広告運用・Web制作・システム開発・ マーケティングコンサルティング・BPOなどを一気通貫で支援しています。

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