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リスティング広告のクリック率が低い場合はどうする?原因と対処法

リスティング広告のクリック率が低い場合はどうする?原因と対処法

「リスティング広告(検索広告、検索連動型広告)を運用しているものの、クリック率が低く、期待した効果を感じられない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。

しかし、広告がクリックされない原因や改善点がわからず、困ることもあるでしょう。リスティング広告のクリック率が低い場合、本記事で紹介する6つの対処法を実施すれば改善が期待できます。

この記事では、リスティング広告のクリック率が低い原因と対処法、注意点などをわかりやすく解説します。リスティング広告の運用でお悩みの方は、ぜひご覧ください。

リスティング広告のクリック率(CTR)とは

クリック率(CTR:Click Through Rate)とは、インプレッション数(広告表示数)に対するクリック数の割合です。以下の計算式で算出できます。

クリック率=クリック数÷インプレッション数×100

リスティング広告(検索広告、検索連動型広告)のクリック率は、広告の掲載順位が高いほど上がるのが一般的です。ただし、広告文やキーワード選定など、さまざまな要因で変動します。

このため、クリック率は「出稿した広告がユーザーにとって魅力的に映っているか」を判断する際に用いられます。クリック率が低い場合は問題点を特定し、改善を図ることが必要です。

CTRとは?計算方法や重要性・業種別の平均値

リスティング広告のクリック率の特徴

リスティング広告のクリック率は、さまざまな要因で変動します。加えて、以下の傾向があることも知られています。

  • 指名キーワード(ブランド名・社名・商品名などを含めるキーワード)は、そのほかの一般的なキーワードよりクリック率が高い
  • BtoC商材は、BtoB商材よりもクリック率が高い
  • クリック率がディスプレイ広告よりも高い傾向がある

各項目について把握しておくと、効果的な広告運用に役立つでしょう。

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リスティング広告のクリック率が低いおもな原因

リスティング広告のクリック率が低い場合のおもな原因として、次の4つが考えられます。

  1. 広告ランクが低く、上位表示を獲得できていないため、他社の広告にクリックを取られている
  2. 需要の高いキーワードやビッグキーワードで広告を出稿しているが、競合他社が多く表示できない
  3. ユーザーニーズや検索意図と、広告がミスマッチを起こしている
  4. 「専門用語を使っている」「文が短すぎる」など、内容がユーザーに伝わりにくい

1と2は、広告ランクの低さが影響している原因です。広告ランクとは「入札単価×品質スコア+広告アセット」で算出される指標で、広告の掲載順位に影響を与えます。入札単価を見直したり広告の品質を上げたりすることで、クリック率を改善できる場合があります。

3と4は、ターゲティングと広告内容にまつわる原因です。広告でアプローチしたいユーザーをあらためて明確にし、より効果的なアプローチ方法を模索する必要があるでしょう。

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リスティング広告のクリック率が急に低くなる原因

いままでクリック率に問題がなかったにもかかわらず、急に数値が低下するケースもあります。その場合は、自社・競合他社のアクションを確認しましょう。

自社のアクションについては「クリック率が低下する直前に、入札価格やターゲティングを変更していないか」を確認する必要があります。

入札単価や広告内容は、広告の掲載順位に影響を与える要素です。変更が生じることで広告の掲載順位が下がり、クリック率も低下する可能性があります。

一方、自社で上記のような変更をしていない場合は、競合他社が以下のようなアクションを起こした可能性が考えられるでしょう。

  • 入札単価を引き上げて、広告の掲載順位を上げた
  • 広告の文章やリンク先を変更し、ユーザーにとってより魅力的な広告にした

Google 広告を利用している場合は、競合他社の広告掲載状況を「オークション分析レポート」機能でチェックできます。他社の状況を確認し、自社の対応を決めましょう。

また、広告を出稿しているキーワードで実際に検索し、掲載状況を確認することも重要です。以前と比較して、掲載順位がどう変化しているかを確認しておきましょう。

リスティング広告でクリック率が低いままにしておくリスク

リスティング広告のクリック率が低いまま放置すると、下記のようなリスクを抱えることになります。

  • ユーザーにとって広告が有益ではないと媒体側に判断され、広告評価が落ちる
  • リンク先にリターゲティング用の広告タグを設置している場合は、リターゲティングによる顧客獲得の機会を損失する

※広告の表示回数に応じて費用が発生する課金方式

クリック課金制の場合は、クリック数に応じて広告費を支払うため、クリック単価(CPC)や顧客獲得単価(CPA)の改善にもつながるでしょう。しかし、クリックされない広告では広告目的(集客・コンバージョン)を達成できないため、クリック率の改善は必要です。

さらに、アクセスしたユーザーの情報(検索キーワード・属性など)を収集できれば、より明確なターゲット像をつかめるかもしれません。そのため、クリック率が低いときには、積極的に原因の解明や改善に取り組むことが大切です。

リスティング広告のクリック率が低いときの対処法6選

クリック率が低いときは、原因に応じて、適切な対処法を検討する必要があります。おもな6種類の対処法をご紹介するため、ひととおり確認しておきましょう。

ターゲット・設定を見直す

実際に検索しているユーザーと、広告で設定したキーワードや想定したニーズがマッチしていない場合、クリック率が低くなります。その際は、ターゲットの見直しが有効です。

まずは、リーチしたいユーザー層をペルソナ(具体的な人物像)としてあらためて設定し、その人物像に特化した形で配信しましょう。ペルソナは、年齢・性別・職業・趣味・悩みなどを設定した、詳細な人物像を指します。

ペルソナが定まると、下記のような設定の見直しが考えられます。

  • 営業時間外や、ニーズの低い時間帯に配信しているのをやめる(例:24時間体制でランチメニューの広告を出稿していたが、夜間の配信をしないようにする)
  • 地域性を考慮した配信設定にする(例:関東圏に展開するスーパーの広告を全国区で配信していたが、関東地方以外での配信をやめる)

キーワード設定を見直す

実際の検索ユーザーと広告のペルソナを一致させるためには、ターゲットを絞り込む必要があります。

まずは、検索キーワードから読み取れる、ユーザーニーズに沿ったキーワードを盛り込めているか確認しましょう。自社の商材・サービスとユーザーニーズの双方にマッチするキーワードを盛り込めば、クリック率の改善が期待できます。

また、見込み顧客を集客するために、市場調査でニーズを探ることも有効です。キーワードからユーザーのニーズを読み取るために、以下の方法を試してみましょう。

  • Googleが提供するツールの「キーワードプランナー」を活用し、キーワードの検索ボリュームや関連ワードを探る
  • 検索ボックスに入力した際に表示される「サジェストキーワード」を参考に、関連性の高いニーズを探る

加えて、広告を出稿する際には、キーワードにマッチタイプを設定できます。マッチタイプは「検索キーワードとどれくらい一致したら広告を表示するか」を決める機能で、完全一致・フレーズ一致・部分一致の3つがあります。

無関係なユーザーに広告が表示されてクリック率が低い場合、マッチタイプで絞り込むと効果的です。例えば、「部分一致」から「フレーズ一致」や「完全一致」に変更することで、検索クエリとの関連性を高められ、意図しないユーザーへの表示を減らせます。

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広告文章を見直す

インプレッションを獲得できているのにクリック率が低い場合、広告の文章を見直す必要があります。

まず、検索キーワードは、広告文章に必ず含めるようにしましょう。検索キーワードが広告文のなかに含まれていると、太字で表示されます。太字で表示される部分があれば、ユーザーの目線が広告に向きやすくなり、クリック数の増加を見込めるでしょう。

また、ユーザーにとって魅力的な広告文章にするためには、以下のポイントも把握しておく必要があります。以下の要素を網羅した広告文章になるよう、定期的に見直してみましょう。

  • ユーザーニーズを満たすフレーズを盛り込み、ベネフィットを提示できているか
  • 自社ならではの価値を盛り込み、競合他社と差別化できているか
  • 数字・実績・公式表記などを含んでおり、信頼できることが一目でわかるか
  • 一目で理解できる、わかりやすい広告文章か

効果的なリスティング広告の広告文を作るには?ポイントや注意点と改善策

広告表示オプションを活用する

広告表示オプションを設定しておくことも、クリック率を上げるために有効です。掲載できる情報には、住所・電話番号・価格・アプリリンク・コールアウト表示・構造化スニペットなどがあります。

広告表示オプションの活用でクリック率の改善が見込める理由としては、以下が挙げられます。

  • 表示できる情報量と行数が増え、広告のサイズが大きくなり、ユーザーの目にとまりやすくなる
  • 広告ランクが上がり、上位掲載されることで、クリックを獲得できる可能性が高まる

情報が多くなりすぎて見づらくならないように調整しながら、情報の追加を検討しましょう。

A/Bテストで精度を高める

広告内容に課題があると感じたら、仮説を立ててA/Bテストを実施するのも効果的です。A/Bテストとは、検証したい要素のみを変更した複数の広告を同時に配信し、その結果を比較する手法を指します。

A/Bテストの具体的な方法は、以下の4ステップです。

  1. テスト用の広告を2パターン以上用意する
  2. 比較検証したいポイントのみを変更し、出稿する
  3. 広告のインプレッション、クリック、コンバージョンなどのデータを比較検証する
  4. 効果の高い広告を採用する。また、効果的な理由と改善ポイントについて分析し、ほかの広告へ活かす

A/Bテストは、広告のタイトル・広告文・リンク先(ランディングページ)などを変更して実施できます。さまざまな視点から課題を探り、広告の最適化を図りましょう。

リスティング広告でのA/Bテストのステップ|基本的なステップと成功させるポイント

競合他社を分析して差別化する

クリック率を上げるには、競合他社の広告内容を把握することも大切です。実際に出稿しているキーワードで検索し、表示された広告文章やアセットの有無、ランディングページの内容などを確認しておきましょう。

競合他社よりもユーザーニーズを満たせる広告にできれば、品質スコアが上がって上位表示されるようになり、クリック率が改善される可能性が高まります。

このほか、他社にはない独自性を前面に出すことで、ユーザーの興味を引きつけ、クリック率を改善できる場合もあるでしょう。

また、競合他社が出稿していない、ニッチなキーワードを見つけて出稿するのも効果的です。キーワード調査ツールを併用し、広告の出稿が少ないキーワードを見つけましょう。

Web広告運用に競合調査が必要な理由!調査手順と成果につなげるためのポイント

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A/Bテストでの細かな調整や、競合分析を通じた差別化を自社で行うのは難しいと感じる方もいるはずです。そのような場合は外部に依頼してみるのも一つの手です。

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リスティング広告の見直しにおける5つの注意点

クリック率を上げるための施策に取り組むなかで、注意すべきポイントが5つあります。ひととおり確認し、効果的な広告を出稿できるように意識しておきましょう。

薬機法に注意する

「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」は、医薬品・医薬部外品・化粧品などに関する規則を定めた法律です。この法律では以下の規制が設けられており、広告の表現に注意する必要があります。

  • 虚偽・誇大広告等の禁止
  • 特定疾病用医薬品の広告の制限
  • 承認前医薬品等の広告の禁止

参考:厚生労働省「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」

上記の規則に違反すると、懲役・罰金などが科せられるおそれがあります。特に、美容や健康に関する商材でリスティング広告を出稿する場合は、法律をよく確認しておくことが必要です。

景品表示法や広告ポリシーに準拠する

広告を出稿する際には、景品表示法にも目を通しておきましょう。景品表示法では、以下の内容に対し、罰則が設けられています。

  • 虚偽広告
  • 誇大広告
  • 有利誤認表示
  • 優良誤認表示

参考:消費者庁「不当景品類及び不当表示防止法」

特に有利誤認表示は、価格表示関連で問題になりやすいため注意が必要です。割引条件の明示や割引前の価格の提示など、ポイントを押さえておきましょう。

また、広告を出稿する媒体(Google 広告、Yahoo!広告など)が定める広告ポリシーにも準拠する必要があります。ポリシーの内容をよくチェックしてから出稿するようにしましょう。

一貫性のある広告内容にする

リスティング広告のクリック率を上げるのは、そのあとにコンバージョンを獲得するためではないでしょうか。この目的を達成するには、広告をクリックしてリンク先を見たユーザーに、購入・問い合わせまで進んでもらう必要があります。

しかし、広告文・キーワード・ディスクリプション・ランディングページに一貫性がないと、ユーザーが違和感を抱いて離脱してしまう可能性があります。

例えば、以下のような場合です。

  • 広告では30%オフを謳っていたのに、ランディングページにその記載がない
  • 広告に10万件の購入実績があると表記していたのに、ランディングページでは少ない実績が掲載されている
  • 広告では送料無料とあったのに、ランディングページには送料に関する記載がない

ユーザーが購入・問い合わせをするまでの間に矛盾点が生まれないよう、全体的なチェックを欠かさないようにしましょう。

クリック率の平均値を意識しすぎない

広告運用を担当している方のなかには、クリック率の平均値が気になる方もいるのではないでしょうか。しかし、クリック率はさまざまな要素によって左右されるため、意識しすぎる必要はありません。例えば、クリック率は以下の要素に影響されます。

  • 広告媒体:Google、Yahoo!JAPAN、Microsoft Bingなど
  • 広告タイプ:検索連動型広告(リスティング広告)、ディスプレイ広告、SNS広告など
  • ターゲット
  • キーワードの種類:指名キーワード・一般キーワード、ロングテールキーワード、ビッグキーワード・ニッチなキーワードなど
  • 業界・業種
  • 商材:BtoB、BtoC

比較する際は、自社の過去のデータを用いるようにしましょう。

クリック率のみを重視しない

広告を運用するうえで重要なのは、コンバージョンにつなげるためにクリック率を上げることです。単純に「クリック数が増えれば良い」というわけではないことを理解し、クリック率のみを重視しないようにしましょう。

例えば、クリック率が上がってもコンバージョン数が低下すれば、その施策は失敗していることになります。クリック課金制の場合は出稿費用がかさみ、予算を圧迫してしまうでしょう。

このケースでは、むしろクリック率が下がっても、その分コンバージョンが増えていれば問題ないといえます。

広告出稿の目的を意識し、クリック率だけを重視しないようにしましょう。

リスティング広告の運用に課題を感じたら代理店への依頼も検討を

リスティング広告のクリック率を改善するには、検証を重ね、さまざまな施策に取り組まなければなりません。そのため、運用が難しいと感じる方もいるのではないでしょうか。

そのようなときには、代理店へ依頼し、広告の運用を任せるのも有力な選択肢となるでしょう。代理店とデータを共有してチェックするなかでノウハウを蓄積し、ゆくゆくは内製化を狙うのも効果的です。

NTTデータ・ウィズでは、Webマーケティングに関するサポートを一気通貫で行ないます。リスティング広告の運用に関してお困りのことがありましたら、ぜひご相談ください。

まとめ:リスティング広告のクリック率を改善してコンバージョンにつなげよう

リスティング広告のクリック率が低い場合、コストがかさみつつもコンバージョンが増えず、課題を抱えてしまうこともあるでしょう。クリック率を改善して目的を達成するには、キーワード・ターゲット・文章の見直しなどへの取り組みが必要です。

とはいえ、クリック率を改善するには、さまざまな施策に着手しなければならず、手間と時間がかかります。広告運用の負担が大きい場合や悩みがある場合には、代理店に任せる選択肢も検討してはいかがでしょうか。

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