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ネイティブ広告とは?導入メリットや種類とその具体例・上手に活用するためのポイント
Webサイトなどでよく見かけるネイティブ広告ですが、明確な定義や活用方法がわからず悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
ネイティブ広告とは、SNSやWebサイト上で自然に溶け込んだ形で表示される広告です。従来のバナー広告とは異なり、ユーザーの体験を妨げず、違和感なく情報を届けられるのが特徴です。
本記事では、ネイティブ広告の基本的な意味や種類、導入するメリット、成果を出すためのポイントについて詳しく解説します。

目次
ネイティブ広告とは記事やコンテンツに溶け込んだ広告
ネイティブ広告とは、広告とコンテンツの境界線を曖昧にし、記事やSNSの投稿などに自然に溶け込む形式の広告です。従来のバナー広告のような広告感があまりなく、ユーザーに違和感を与えにくいのが特徴です。
ニュースサイトの記事風の広告や、SNSのタイムラインに表示される広告投稿などがこれにあたります。まだ商品やサービスを知らない潜在層に向けて自然に情報を届けられるため、効果的なマーケティング手法として注目されています。
ネイティブ広告の例と従来の広告との違い
前述のとおり、ネイティブ広告はコンテンツ内に自然な形で表示されるのが特徴です。では実際にどのように表示されているのでしょうか。ネイティブ広告のよくある例と、従来の広告との違いをご紹介します。
ネイティブ広告の一般的な例
ネイティブ広告の代表的な例として以下のようなものがあります。
SNSフィードに溶け込む広告
Instagramのスポンサード投稿や、X(旧Twitter)のプロモツイートなど、通常の投稿と同じ形式で表示され、自然にユーザーの目に入ります。
動画コンテンツに溶け込む広告
YouTubeでは動画再生中に広告が表示され、通常の動画と同じ流れで視聴できるため、違和感が少なく受け入れられやすい傾向です。
ニュース記事風の広告
各種メディアサイトに掲載されるPR記事は、通常の記事と同じデザインで表示されるため、読者にスムーズに情報を伝えられます。
ネイティブ広告と従来の広告との違い
ネイティブ広告と従来の広告の大きな違いは、コンテンツに自然に溶け込むかどうかです。ネイティブ広告は、コンテンツ内の一般投稿や記事と一体化していますが、バナー広告などのディスプレイ広告は用意された広告枠に表示されます。
また、ネイティブ広告は「広告である」ことを明示する必要があり、この点がステルスマーケティングとの大きな違いです。ステルスマーケティングとは、宣伝とはわからない形で商品やサービスを紹介する広告方法ですが、こうした消費者を誤認させるような手法とは一線を画しています。
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ネイティブ広告の4つのメリット

ネイティブ広告は、コンテンツ内に溶け込みながら自然な形で広告配信できるほかにも、さまざまなメリットがあります。おもなメリットは次の4つです。
潜在層にアプローチできる
ネイティブ広告は、あらかじめ設定したキーワードに興味を持つユーザーに向けて配信できるため、商品やサービスをまだ知らない潜在層にも情報を届けやすいのが特徴です。
検索広告やディスプレイ広告と異なり、ターゲットが自然にコンテンツとして受け取れるため、広告と意識せずに興味を持つことが多く、新たなユーザー層の開拓につながります。
ユーザーに与えるストレスを抑えられる
ネイティブ広告は、通常のコンテンツに溶け込む形で表示されるため、広告感が少なく、ユーザーの体験を妨げにくいのがメリットです。従来のバナー広告のように突然表示されるものではないため、閲覧の邪魔になりにくく、広告への拒否感を軽減できます。
結果として、ポジティブなブランドイメージを形成しやすく、ユーザーの関心を引く可能性が高まります。
小さな画面でも高いエンゲージメント率を期待できる
スマートフォンやタブレットはパソコンと比べて画面が小さいため、広告枠も必然的に小さくなってしまいます。結果として、ユーザーの目に留まりにくくなる可能性も高まるでしょう。
しかしネイティブ広告ならSNSやニュース記事をスクロールするなかで自然に目に入りやすいため、小さな画面でもクリック率や閲覧時間の向上が期待できます。
記事の拡散が見込める
ネイティブ広告は、ユーザーが興味を持っているコンテンツに関連する広告として表示させることができるため、関心を持ってもらいやすく、結果的にSNSなどでのシェアが期待できます。特に、有益な情報や共感できる内容を含んだ広告は、拡散されることも多いです。自然発生的な広告の二次拡散になり、広告費をかけずにリーチ数アップが期待できるでしょう。
ネイティブ広告の押さえておきたい4つのデメリット
ネイティブ広告を上手に活用するため、デメリットを把握したうえで対策を講じながら取り組むことが重要です。おもなデメリットは次の4点です。
コンテンツとして質の高いものが求められる
ネイティブ広告は通常のコンテンツに溶け込む広告形式のため、読者に読んでもらうためには情報としての価値が求められます。内容が不十分だと、スルーされたりサイトを離脱されたりする可能性が高まってしまいます。特に、読み手の関心を引くストーリー性や有益な情報を含めることが重要です。
制作に手間やコストがかかる
ネイティブ広告は、質の高いコンテンツを作るために、時間や人員、コストが必要です。特に、動画を活用した広告は企画や編集に手間がかかるため、バナー広告などのシンプルな形式に比べて負担が大きくなります。そのため、戦略的な予算配分と計画が欠かせません。
わかりづらい広告は信頼を損なうリスクがある
ネイティブ広告は、広告である旨の明示は行なうものの、広告感が強すぎると敬遠されてしまいます。逆に、広告であることを明示しないとステルスマーケティング(ステマ)となってしまいユーザーに不信感を与えることになります。
特に、誇大表現や虚偽の内容は避けなければなりません。また、医療や健康関係のジャンルでは薬機法を考慮するなど、法規制にも注意を払う必要があります。
効果が出るまでに時間がかかる
ネイティブ広告は、まだ商品を知らない潜在層にも広くアプローチできる手法ですが、その分、顕在層向けの広告に比べて効果が出るまでに時間がかかります。すぐに成果を求めるのではなく、長期的な視点で運用し、適切なターゲティングと分析を行なうことが成功のポイントです。
ネイティブ広告のおもな種類
ネイティブ広告のおもな6タイプについて、定義や特徴、そして具体例をチェックしていきましょう。
1.インフィード型
インフィード型は、SNSやニュースサイトで一般投稿や記事の間に溶け込んでいるタイプの広告です。見た目が通常のコンテンツと似ているため、自然に目に留まりやすく、広告感が少ないのが特徴です。InstagramやFacebookのスポンサー付き投稿、Yahoo!ニュースのPR記事などが代表的な例です。
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2.ペイドサーチ型
ペイドサーチ型は、検索エンジンの検索結果に、検索キーワードに連動して表示される広告です。
ユーザーが自ら情報を探しているなかで、ニーズに合った広告を出せるのが強みです。代表例には、GoogleやYahoo!JAPANの検索結果の広告ラベル付きリンクが挙げられます。
3.レコメンドウィジェット型
レコメンドウィジェット型は、ニュース記事やブログのページ内のおすすめ欄に表示される広告です。すでに関心のある情報と関連しているため、比較的興味を持ってもらいやすいといえます。
4.プロモートリスティング型
プロモートリスティング型は、ECサイトやアプリ内の検索結果に、商品リストの一部として表示される広告です。
検索キーワードに連動し、通常の商品検索結果と似た形式で表示されるため、購買意欲の高いユーザーに訴求しやすいのが特徴です。Amazonのスポンサーと表記されている商品や、楽天市場の検索結果上部に表示される広告が例に挙げられます。
5.ネイティブ要素を含むインアド型
ネイティブ要素を含むインアド型は、ディスプレイ広告のように広告枠に表示される広告です。
メディアサイトやアプリのデザインになじみ、ページの雰囲気になじんでいるため、違和感なく受け入れられやすい特徴があります。具体例として、Google AdSenseなどをイメージするとよいでしょう。
6.カスタム型
カスタム型は、これまで紹介した5つのタイプに当てはまらず、広告主の目的などに応じて独自に設計される広告です。
企業のブランディングやエンタメ要素を活用した広告が多く、今後も新たなパターンが登場すると考えられます。音楽アプリSpotifyのBranded Playlistや、LINEのスポンサードスタンプなどが代表例です。
ネイティブ広告の運用はプロにお任せ!
ネイティブ広告は、ユーザーの体験を損なわずにブランドのメッセージを伝えられる強力な手法です。しかし、効果を最大化するには、適切なコンテンツ設計やターゲティング、継続的なデータ分析が欠かせません。運用ノウハウを持った専門家に相談するのも一案です。
NTTデータ・ウィズは、NTTデータグループの一員として、実績豊富なコンサルタントが確かな運用力でお客様のマーケティングを支援します。
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ネイティブ広告を運用する流れ
続いて、ネイティブ広告の導入や運用の流れを解説します。
1.目標を設定する
ネイティブ広告を運用する前に、具体的な数値目標を設定します。効果を定量的に測定するために、「コンバージョン率を10%向上させる」「サイト訪問者数を月間5,000人増やす」など、達成すべき目標を数値で明確に定めることがポイントです。
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2.ターゲットを設定する
ネイティブ広告は、関心の低いユーザーも含めて広範囲に表示されるのがメリットですが、そのなかでもコンバージョンにつながるユーザーに表示するための明確なターゲット設定が重要です。年齢や性別、興味、購買意欲などをもとに詳細なペルソナを作成し、適切なユーザーにリーチできるよう調整しましょう。
3.プラットフォームを選ぶ
設定した目標やターゲットに適した配信プラットフォームを選定します。選定には、各メディアが提供しているオーディエンスデータ(WebブラウザのCookieを収集し訪問ユーザーの属性や行動を分析したデータ)の活用が役立ちます。
4.コンテンツを制作する
準備が整ったらいよいよコンテンツの制作です。ネイティブ広告は、ユーザーに自然に受け入れられることが重要です。広告感を抑えつつ、興味を引く見出しや魅力的なビジュアルを活用し、ユーザー体験を損なわない高品質なコンテンツを作成しましょう。
5.パフォーマンスを測定する
広告配信後は、データを分析し、効果を測定します。クリック率やコンバージョン率、ユーザーの属性などを確認し、改善策を講じながらPDCAサイクルを回すことが大切です。PDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の4つのステップを繰り返すことで、業務や品質を継続的に改善していく手法です。
なお、広告運用をマーケティング会社に依頼する場合は、1ヵ月ごとなど決まった期間にレポートが配布されるためうまく活用しましょう。
ネイティブ広告と記事LPの関係性
ネイティブ広告で成果を出すためには、記事LP(ランディングページ)の質を高めることが欠かせません。LPとは、Web広告をクリックしたユーザーが最初に訪れるページを指します。SNS広告やリスティング広告の場合は通常のLPに直接遷移しますが、ネイティブ広告の場合はほとんどが記事LPを経由します。
記事LPとは、文章を主体に構成されたLPです。商品やサービスを積極的にアピールしている通常LPとは異なり、広告感を抑えつつ商品・サービスの魅力を伝え、興味関心を高める役割があります。
ユーザーは、ネイティブ広告から記事LP、続いて通常LPという流れで移動します。そして最終的に商品購入や申し込みに至るため、記事LPの質も成果に大いに影響するのです。広告色が強すぎると離脱される懸念があるため、自然な形で商品やサービスの魅力を伝えることが重要です。
ネイティブ広告を上手に活用するためのポイントと注意点

ネイティブ広告でしっかり成果を出すためには、次の4ポイントを意識しましょう。
目標設定やターゲット設定にこだわる
ネイティブ広告は多くのユーザーに届きやすいですが、無視されてしまっては意味がありません。少しでも関心のあるユーザーに届くよう、明確なターゲット設定と目標の設定が重要です。曖昧な設定や無計画な広告配信では、成果が出ず広告費が無駄になってしまうため、事前の戦略設計が欠かせません。
ユーザー目線に立った良質な広告を作成する
ネイティブ広告は、ユーザーにとって価値の高い情報であることが重要です。どのような内容なら共感を得られるかをユーザー目線で考え、役立つ情報を提供することが成功のカギとなります。
そのためには、トレンドを把握し、興味を引くテーマや切り口を選ぶことが大切です。また、誇大広告や不適切な表現は、ユーザーが「だまされた」と感じ信頼を損ねる原因となるため、誠実な情報発信を徹底しましょう。
記事LPでは具体例や数値を提示する
記事LPでは、信頼性を高めるために、具体的な数値や実績の提示が重要です。「利用者満足度95%」などのようにデータを提示すると、広告の信憑性が増し、ユーザーの信頼度向上が期待できます。
また、実際の体験談や口コミも併せて提示すると、情報に客観性を持たせ、共感を得やすくなります。
画像や動画、アニメーションを効果的に活用する
画像や動画、アニメーションなど、視覚的に魅力的なコンテンツを加えることで、テキストのみの広告よりもユーザーの関心を引きやすくなります。
また、情報が伝わりやすくなるのもメリットです。「購入はこちら」など、ユーザーの行動を促すCTAボタンは、デザインや設置場所、文言にこだわることで、クリック率アップが期待できます。
まとめ:ネイティブ広告を使って潜在層に効果的にリーチ!
ネイティブ広告は、コンテンツに自然に溶け込む形で表示され、適切に活用することで幅広いターゲットに効果的なアプローチが可能となります。目標設定やターゲティングを丁寧に行ない、価値あるコンテンツを作成することが効果を生み出すカギです。
株式会社NTTデータ・ウィズのデジタルマーケティングは、Web広告運用やデータ分析、ランディングページ制作を通じて、ターゲットに最適な広告配信を実現し、ビジネスの成長を支援します。
ネイティブ広告を含めた広告運用も、目標の設定からデータ分析、改善までサポートしますので、ぜひご相談ください。

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