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コンバージョンとは?初心者でもわかる基礎から実践的な活用法まで

コンバージョンはWebマーケティングの効果を可視化できる重要な指標ですが、大まかなイメージにとどまっている方もいるのではないでしょうか。Webサイトやアプリを運営するうえで、コンバージョンを適切に活用し、効果を検証するプロセスは欠かせません。

本記事では、コンバージョンの基本的な定義や具体例、種類、計算方法まで、初心者にもわかりやすく解説します。さらに、コンバージョン率を高めるための実践的なポイントもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

コンバージョンとは

コンバージョンとは、Webサイトの訪問者が、企業が期待する具体的な行動を起こすことを指します。コンバージョンに至った割合を示すコンバージョン率は、Webサイトの効果を測る重要な指標です。

コンバージョンを適切に測定することで、Webマーケティングの効果を正確に把握でき、以後の戦略やサイトの継続的な改善につなげることができます。

コンバージョンのカウントの方法は2つ

コンバージョンには、2つのカウント方法があります。1つ目は、発生したすべてのコンバージョンをカウントする「総コンバージョン」です。同じユーザーが複数回コンバージョンした場合も、その回数分カウントされます。

2つ目は、ユーザー単位でカウントする「ユニークコンバージョン」です。こちらでは、同一ユーザーから複数のコンバージョンが発生しても、1件としてカウントされます。

総コンバージョンはアクション数そのものを、ユニークコンバージョンはユーザー数を重視する施策に適しています。

コンバージョンの具体例

具体的なコンバージョンの例には、以下のようなものがあります。

  • 商品・サービス購入
  • 会員登録・メルマガ登録
  • 問い合わせ・資料請求・見積もり依頼
  • 試供品・無料体験申し込み
  • イベント・セミナー申し込み

これらのほかにも、アプリのダウンロードや利用開始、動画視聴完了、ソフトウェアのインストールなど、ビジネスの目的や業界によってコンバージョンの形はさまざまです。

例えば、ECサイトでは商品購入が主要なコンバージョンとなりますが、メディアサイトでは広告のクリック数がコンバージョンとして設定されることもあります。

また、コンバージョンは1つではなく、複数設定されているケースも少なくありません。例えば、BtoBサービスを提供しているWebサイトでは、多くの場合、資料請求や無料トライアルの申し込み、問い合わせフォームの送信など、複数の段階的なコンバージョンを設けています。

コンバージョンの種類はおもに4つに分けられる

コンバージョンは、ユーザーがどのような形でアクションを起こしたかによって、おもに4種類に分けられます。ユーザーがいかにしてコンバージョンに至ったかを把握できれば、より効果的なマーケティング戦略を立てることができます。

直接コンバージョン

直接コンバージョンとは、ユーザーがWebサイトを訪問後、一度も離脱せずにそのままコンバージョンに至ることを指します。例えば、SNSの広告からWebサイトを訪問し、そのまま商品を購入した場合などです。

直接コンバージョンは、ユーザーのニーズに大きくマッチしている場合や、緊急性がある場合に発生しやすく、一般的には最後にクリックした広告がカウントされます。

ユーザーの即時的な反応を示す指標であるため、広告の直接的な効果を評価する際に適しています。

間接コンバージョン

間接コンバージョンは、ユーザーがいったんWebサイトから離脱したあと、別のページを経由して再訪問し、コンバージョンに至ることを指します。逆にいうと、直接コンバージョン以外はすべて間接コンバージョンです。

例えば、ユーザーが広告を見たあとに一度Webサイトを離れ、後日検索エンジン経由で再訪問してコンバージョンした場合などが該当します。

「初回訪問時に必要な情報を得られなかった」「判断に時間が必要だった」などの理由で、ひとまずWebサイトを離脱するユーザーは少なくありません。

間接コンバージョンは、このようなユーザーの購買行動全体を把握するのに適しており、直接的な接点だけでなく、複数のチャネルの貢献度を評価する際に重要な指標です。

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クリックスルー・コンバージョン

クリックスルー・コンバージョンは、Webサイトで広告をクリックしたユーザーがそのままコンバージョンした場合にカウントされる指標です。

広告をクリックしていれば、いったんWebサイトを離脱したあと、一定期間内に再訪問してコンバージョンに至った場合もカウントされます。また、同一ユーザーの重複コンバージョンは1回としてカウントされる(ユニークコンバージョン)のが特徴です。

クリックスルー・コンバージョンは、おもにユーザーの新規購入割合を測定する際の指標として使用され、広告の直接的な効果を評価するのに適しています。

ビュースルー・コンバージョン

ビュースルー・コンバージョンとは、ユーザーが広告を見たもののクリックせず、あとから別の経路でWebサイトを訪れてコンバージョンした場合にカウントされる指標です。

例えば、ユーザーがバナー広告を見たあとで一度Webサイトを離れ、後日その広告を思い出し、直接Webサイトにアクセスして商品を購入したといったケースが該当します。広告をクリックしたか否かという点が、クリックスルー・コンバージョンとの違いです。

ビュースルー・コンバージョンは、広告の認知効果や潜在的な影響を測定するのに適しています。

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コンバージョン率の計算方法

Webサイトを訪れたユーザーのうち、どれくらいが目的とするコンバージョンに至ったかを示す割合がコンバージョン率(CVR)です。コンバージョン率は以下の計算式で算出します。

コンバージョン率(%)=コンバージョン数÷サイト訪問数×100

例えば、あるECサイトで1ヵ月間に1万のサイト訪問があり、その間に200件の商品購入があった場合、CVRは2%です。

計算式の分母と分子は、計測目的に応じて変更することもあります。例えば、ユーザー数を起点とする場合は、「CVR(%)=コンバージョンをしたユニークユーザー数÷ユニークユーザー数×100」とします。

また、広告のクリック数に着目するなら、計算式は「CVR(%)=コンバージョン数÷広告のクリック数×100」です。

重要なのは、目的に応じて適切な計算方法を選択し、一貫性を持って測定することです。

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コンバージョン率を高める5つのヒント

Webサイトが成功するか否かは、コンバージョン率を向上させることにかかっています。ここでは、コンバージョン率を高めるための具体的なヒントを5つご紹介します。

マイクロコンバージョンを設定する

Webマーケティングにおいて、コンバージョンと同様に重要となる指標がマイクロコンバージョンです。マイクロコンバージョンとは、最終的なコンバージョンを達成するまでの中間地点に設定するコンバージョンのことを指します。

マイクロコンバージョンの設定は、ユーザーの行動を細分化し、各段階の改善点を明確にするうえで非常に有用です。最終的なコンバージョンにつながる重要なステップを特定できるため、効果的な改善策を講じることが可能になります。

例えば、ECサイトで「商品ページへのアクセス数」や「カートへの追加数」をマイクロコンバージョンとして設定したとします。このマイクロコンバージョンを分析すれば、ユーザーがどの商品に興味を持っているのか、どの段階で購入を躊躇しているのかなどの情報を得られ、サイト改善に活用できます。

Webサイトの導線を改善する

コンバージョン率を高めるためには、ユーザーの目的に合わせた導線設計を行なうことが重要です。ナビゲーションをわかりやすく整理し、目的のページに素早くアクセスできるようにすれば、ユーザーの離脱を防ぐことができます。

関連商品や補足情報へのリンクを適切に配置し、ユーザーの興味を維持することも大事です。また、訪問ユーザーが最初に目にするファーストビューに重要な情報を配置することで、ユーザーの注目を集め、スムーズなナビゲーションを促進できます。

思うようにコンバージョンにつながらない場合は、ユーザーがストレスなくコンバージョンポイントまで到達できる導線になっているかを見直してみましょう。

CTAを最適化する

CTAの最適化も、コンバージョン向上施策において重要なポイントです。CTA(Call To Action)とは、Webサイトの訪問者を具体的な行動に誘導する要素を指します。

具体的には、「お問い合わせ」「購入する」「資料をダウンロード」などのボタンやテキストリンクのことです。

CTAを最適化するには、ボタンの色やサイズ、配置を工夫し、視認性を高めることが重要です。アクションを促すための明確で簡潔な文言を使用し、ユーザーの心理や行動特性に基づいたCTAを設計すれば、クリック率を向上させることができます。

また、A/Bテストを実施し、最もコンバージョン率の高いCTAを調査するといったアプローチも効果的です。

入力フォームを見直す

入力フォームは、ユーザーがコンバージョンに至るまでの過程での重要な要素です。そのため、「わかりにくい」「入力項目が多い」といったフォームはユーザーにとってストレスになり、Webサイトからの離脱にもつながりかねません。

必須項目は最小限に抑える、エラーメッセージをわかりやすく表示して簡単に修正できるようにするなど、ユーザーの負担が少ないフォーム構成を意識することが重要です。

また、フォームの進捗状況がわかるようにすれば、完了までのステップが多くても、ユーザーの入力を後押しすることができます。

ユーザビリティを高める

Webサイトの使いやすさ、つまりユーザビリティの高さは、ユーザーの満足度に直結します。そのため、サイトの読み込み速度を改善するなどして、ユーザーの離脱を防ぐことは重要です。

また、スマートフォンなどで閲覧することも想定したデザインを採用し、どのデバイスでも快適に見られるようにすれば、幅広いユーザーにアプローチできます。

単にWebサイトの見た目を整えるだけでなく、ユーザーがストレスなく目的を達成できる環境を整えることも重要です。

例えば、レビューや事例を活用し、ユーザーが商品やサービスの魅力などを具体的にイメージしやすくすることで、信頼性が高まり、コンバージョンにつながる可能性は高くなります。

また、テキストと動画を織り交ぜたサイト設計も、ユーザーのイメージ喚起につながる効果的な施策です。

まとめ:コンバージョン戦略でビジネス成果の最大化を

コンバージョンを適切に設定・計測・分析することで、Webマーケティングの成果を可視化でき、効果的な改善策を見出すことができます。

コンバージョンには、総コンバージョンやユニークコンバージョン、直接コンバージョンなどさまざまな観点や種類があり、目的に応じた指標を選択し、適切に分析することが重要です。

記事の内容を参考に、自社のWebサイトやアプリに適した施策を実践し、着実な成果につなげましょう。

とはいえ、デジタルマーケティングの効果を最大化し、コンバージョン率を高めるためには、専門的な知識と経験が欠かせません。

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